ストレスが消化器系に与える影響 ー 腸と脳の関係(腸脳軸)

ストレスが消化器系に与える影響 ー 腸と脳の関係(腸脳軸)

ストレスを感じるとき、体のどこで感じますか?

不安を感じたり、緊張したりすると胃がキリキリして、そのあとストレスが腸でも再生されるのを感じたことはありますでしょうか?

心理的なものがどのように消化器系と関連しているのか、2回に分けてお届けします。今回は「腸脳軸」についてです。

ストレスが消化器系に与える影響

  1. 腸脳軸
  2. ストレスと腸の関係

私たちの脳は、思考、記憶、運動、発声を司っていて、一方、第二の脳と言われる腸管神経系は、大腸と小腸の上皮細胞に挟まれた神経とニューロンの複雑なネットワークで、血流、筋肉の収縮、消化液の分泌の管理、胃腸のすべてのプロセスを司っており、身体の免疫防御の70%を担っています。

脳と腸は密接な関係にあり、両器官は双方向にコミュニケーションをとっています。

研究者たちは、このつながりを「腸脳軸」と呼び、また脳の認知・感情中枢と腸の機能をつなぐ双方向な関連は「脳腸相関」といわれます。

人は直感的に脳腸相関を感じるようで、これらの研究がなされる前より、「腹が立つ」や「断腸の思い」など、感情を表現する言葉に消化器系が使われています。

また、腸脳軸が深く関連していると思われる分野で、現在も研究が進められているのが、過敏性腸症候群(IBS)です。IBSの患者さんがそうでない人と比べて、より高い割合でうつ病や不安症を発症しています。

脳腸相関の観点より、過敏性腸症候群(IBS)発作の重症度と頻度を下げるには、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種である認知行動療法(*1)と、腸管指向性催眠療法(*2)が効果的と期待されています。

*1) https://www.ncnp.go.jp/cbt/guidance/about

*2) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/56/10/56_993/_pdf/-char/ja

また、いくつかの研究では、低FODMAPの食事療法(*3)も効果的とされています。

*3) https://www.taisho-kenko.com/disease/142/03/

低FODMAP食事療法とは、4種類の発酵性の糖質を含む食品を控える食事療法です。その4種類とは、発酵性の「オリゴ糖(Fermentable Oligosaccharides)」「二糖類(Disaccharides」「単糖類(Monosaccharides)」「ポリオール(Polyols)」で、それぞれの頭文字に「And」を加えて「FODMAP」という言葉になります。

こちらについては、悩んでいる人が多いと聞きますので、また別の機会に詳しく取り上げたいと思います。

一言で「腸脳軸」を説明すると、腸管神経系は迷走神経、自律神経、中枢神経など複数の経路を経由して脳と連絡を取り合っているのです。

腸と脳が密接に関係していることを考えると、ストレスが様々な胃腸障害や症状を引き起こすことは当然のことかもしれません。

次回は「ストレスと腸の関係」をお届けします

アトラスチーム アトラスチームの遺伝子検査開発者

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